寒冷地の寒さ対策、断熱と気密を考える。 家が寒いと感じる方必見‼︎『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』

我が家で昨年春に採用し施工した『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』工事について書きたいと思います。


 ま、手っ取り早く結論から言うと超〜暖かいです!と言うより冷えないと言った方が適切かな? 

 何より妻が大喜びなんですナ❗️ 

リフォーム時の寒さ対策にオススメですョ‼️ 



本ページ後半に

○基礎断熱が施された住宅の寒さへの対応策 
○基礎断熱ではない場合の対応策

があります。




 我が家のある札幌はじめ北国と言われる北海道や東北地方の住宅は特に、寒さと結露対策を重点に色々な工法が試されてきました。 

 これらは冬季間の暖房費にも大きく影響してきます。



 築40年程の我が家も、お客様としてお付き合いの始まったOさんの家族の持家(空家だった)を格安でお借りし、ほぼ当時の構造のまま、表面のみ手を加えて(リフォーム)住んでいるので断熱等は当時のまま。 


 一月から二月の厳冬期には、朝起きると二階の寝室からリビングに降りて温度計を見ると4度とか2度という日も。

((((;゚Д゚))))))) 

すぐにダウンジャケットなど着てストーブを点けていました。 


 当時から鉄板の薪ストーブだったので瞬発力も有り、5〜10分程で部屋はあたたまりますが足がメチャクチャ冷たかったですね。 



 今年。史上最強の寒気が入った札幌 この日、現場の最高気温-12度 

 現場内は一部スケートリンク。。。 



 そんな中、2017年の秋にパナソニックショールームでのイベントで見つけた、

『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』の発泡ウレタンデモンストレーションをしているブースに目が止まり 


 『何それ?凄いしょ!!』


 と、直ぐさまコレを我が家に使えないかと、その担当者にその場で思い付く限りの質問をし、 


 『コレはいけるかも』


 と。



それから数ヶ月その工法の特徴を徹底的に聞き回り、調べ上げた結果、我が家の寒さ対策に使えるかもしれないという可能性だったものが 


 『コレはいける❕』 


 という確信に変わり2018年の春に『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』を我が家に施工。


  床下に潜り現場を確認 


 



 既存の断熱材をネットで抑え、発泡ウレタンの取り付く下地とします。 





冷気の上がりやすい給排水管の周りや、

基礎部分までしっかり施工。 



 翌日の朝から効果を実感。 

 なんまら暖かいんです! 



 これまでも一般住宅の断熱に従来型の『30倍発泡のB種発泡ウレタン』を採用している工務店やハウスメーカーもあります。 が、俺個人の意見として従来の30倍発泡のウレタンは木造住宅には不向きと考えます。 

 簡単に言うとB種のウレタンはガス発泡です。


 経年変化としてガスが抜けます。

抜けると施工面のウレタンが痩せてくるので、当然の事ながら隙間ができてくるリスクは避けられません。 

すると気密性能が落ちて箇所によっては冷気の侵入を許し、冷えや結露の原因にもなり兼ねないというあくまでも俺の個人的な見解ですがね!




 一般的に寒さ対策を考える時には壁の断熱層の厚さに意識が行きがちです。 

 当然大事な事ではありますが、それより何より大切な事は外部からの冷気を床下から上げない事です。 

 建築に従事する者として当たり前の知識と常識ではありますが、施工次第でその効果が大きく変わる事を意識している職人、業者がどれ程いるかは現状を見れば甚だ疑問です。 





 それでは寒さ対策の1つ、

基礎断熱が施された住宅の寒さへの対応策 


ここ数年ですっかり標準化された“基礎断熱工法”ですが、基礎から上物までスッポリ断熱してしまおうという工法です。 

 断熱工法として行き着く一つの考え方なのですが、いくつかのポイントを抑えて置かなければ、新たな問題や性能を十分に発揮しないモノにもなりがちです。

 その大事なポイントの一つは、基礎と土台の隙間です。 



 そのほかのポイントはこちら 

気密と断熱・建材と内装材に対する独り言 

誰も触れないアレルギーと住宅問題。 



 基礎工事が終わると我々大工がその上に土台を敷き、柱を建て、梁・桁を掛けて建物が建っていきます。 この土台を敷く時に基礎との隙間を埋める様々な製品がメーカー各社から出ていますが、何処の何を使おうが大事なのは理屈に合う施工です。

当然やり易い製品もあればやり辛い製品もあります。中には「こんなの意味無いしじゃん」ってのもあります。 

どの製品を使うかは、設計者や施工の管理責任者が決める事が多く、中には特に指定は無く、後からコーキング剤やカートリッジ式の発泡ウレタンで隙間を埋める事を指示される事もあります。


 コレらも適切な施工なしでは折角のコストを掛けた基礎断熱工法も、基礎と土台の隙間から冷気がビュンビュン入ってくる事になり効果の期待できない意味の無いモノになってしまいます。


 新築なのに寒い… 

基礎断熱なのに寒い… 


というお宅があればこの基礎と土台の隙間をシッカリ埋める事が解決策になる事もあります。





 もう一つは今回の本題。

基礎断熱ではない場合の対応策


今回の『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』はこちらの問題に絶大な効果が期待できます。 


 基礎断熱の施されていないお宅は、基礎と土台の隙間を埋めるだけでは不十分です。 

 住宅内にある1Fの柱と床との隙間を全て埋めて、冷えの原因である冷気の侵入を防ぐ必要があります。 が、こちらは解体が絡む事もあり建築知識の無い方には不可能と言えるくらい無理があるでしょう。 

我々プロにも100%完璧はありません。


 今までは寒さ対策としてリフォームを考えた時、床下から上がる冷気を抑える事が一つの解決策となるのは分かっていましたが、かなりのコストを覚悟しなければならない現実がありました。

 床を解体し断熱材を入れ替えて、気密ビニール等で冷気を抑える施工法がほとんどだからです。 



 築40年程の我が家も床の張替え時にアレやコレやと手間掛けて色々やりましたが、大きな解決までには至りませんでした。 




 そんな時に目に入った


『100倍発泡のウレタン断熱』


こちらはB種のガスとは違い、A種で水との反応で発泡するウレタンです。

 なので在宅(家に居ながら)で施工できます。

(反応した水蒸気が出るので換気は必要です)


赤と黄色のドラム缶が材料 

二液性です 



 『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』の特徴まとめ

 

・在宅で施工ができる 

 

・ホルムアルデヒド告示対象外製品なので安心安全 

 

・100倍発泡なので細かい隙間にも入り空間ロスが少ない 

 

・100倍発泡なので細かい隙間を埋め気密保持に最適 

 

・100倍発泡なので材料費が少なくローコスト 

 

・100倍発泡なので適度な密度の柔らかさの為、  地震の揺れや木材の経年変化に追従し割れや隙間を生まない 

 

・既存の断熱の上から施工可能なのでローコスト 

 

・床下最小300mmの空間があれば施工可能 

(基礎土間から大引下端まで300mm) 


 メーカーの商品説明動画 



 この『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』で床下の気密が保たれる事はもちろん、今まで目に見えない壁内の断熱材の隙間を走っていた冷気の流れが止まり、一転断熱層になるという期待もわずかではありますが持てます。 対流の無い空気層は断熱効果を生む為です。 


 熱伝導率が断トツ低いのは空気です。 


 断熱サッシのペアガラス等はこの対流の無い空気層を応用しています。



 結果として我が家では、この最強スペックを有した製品と言っても過言ではない『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』を施工後、札幌の冬のハイシーズンを過ぎた2019年3月時点で、築40年ほどの我が家の冬の朝の室内平均温度は13度。

  史上最強の強い寒気が入り、札幌の最高気温が-11度だった2月8日を含め10度を下回ったのは10日程。


 薪ストーブの我が家は人が居ないと暖房を効かせる事ができない中、気密・断熱のリフォームをせずにここまでの効果を出せるのは想像以上でした。

 何せ、朝起きてパジャマと裸足のまま点火作業が出来る喜びったらありませんからね‼️ 




 今では販売店を介さず施工店と直接取引させていただいて、昨年秋のフルリフォーム工事にも設計屋さんの方で『100倍発泡断熱』を採用してもらいました! 

その他、工務店さん、リフォーム会社さんや、個人で営まれている大工の棟梁さん等、次々採用頂いております。

効果も抜群‼︎ 


 施工実績も増えてきており、口コミなどで興味があると反響も多数いただいております.

     

引き続き我が家の実績・効果を踏まえ、積極的に 『100倍発泡・床裏ウレタン断熱』 を勧めていきたいと思います!



新國 ~NIIKUNI~

北海道札幌市で道産材を中心とした無垢材で家づくりをしています。 20代の頃には不動産業に従事していましたが、販売する住宅やリフォームの在り方に日々疑問を募らせ、30才で大工に弟子入り。 時間の経過とともに価値が落ちる家づくりではなく、時間の経過とともに価値を生むヨーロッパ諸国のように【 住み継ぐ家 】を伝えていくことをコンセプトに日々家づくりと向き合ってます。 niikunis@gmail.com

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